今年、世界ランキング1位に輝いたテニスプレーヤーのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber)を、伝説的プレーヤーのシュテフィ・グラフ(Steffi Graf)と比較してみたら……?
2016年、全豪オープンと全米オープンを制し、見事世界ランキング1位を獲得したアンゲリク・ケルバー。
ドイツ人女子シングルスとしての世界ランキング1位は、シュテフィ・グラフに続く史上2人目の快挙としてドイツ国民から大きな期待を寄せられたものの、その後の成績は振るわず、世界ランキング16位まで落ちていた。
そのアンゲリクが先のウィンブルドンで見事なカムバックを果たしたのだ。
そこで、シュテフィとアンゲリカを徹底比較してみよう
シュテフィの両親はドイツ人で、アンゲリカの両親はポーランドからの移民だ。
シュテフィが生まれたのはマンハイムで、育ったのはブリュール。アンゲリカはブレーメンで生まれ、キールで成長した。
シュテフィとアンゲリクがテニスを始めたのは、ともに3歳のとき。ふたりともはじめは父親からトレーニングを受けていたという。
シュテフィはいわゆる“神童タイプ”で、18歳のときにはすでに世界ランキング1位になったが、一方のアンゲリクは28歳のとき。つまり彼女はシュテフィよりも10年も遅い、いわゆる“遅咲きタイプ”のプレーヤーと言える。
こちらの写真は2011年、アンゲリクが23歳のときのもの。たくましい体つきが印象的だ。

シュテフィは、男性顔負けのフォアハンドで恐れられてきたが、アンゲリクはとくに目立った武器は持ち合わせていない。バランスのよいプレーヤーだとも言える。

テニスの4大大会(全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン選手権、全米オープン)すべてで優勝することをグランドスラムと言うが、シュテフィがそのグランドスラムを達成したのは1988年のこと。アンゲリカは今回のウィンブルドンの優勝で3大会を制したことになる。残るは全仏オープンだ。
2016、全米オープンで1位の座に輝いた際のアンゲリカ。
オリンピックの舞台では、シュテフィは1988年のソウルオリンピックで金メダル、アンゲリカは今年のリオデジャネイロで惜しくもプエルトリコのモニカ・プイグ(右)に敗れ、銀メダルだった。
私生活のほうでは、シュテフィは選手生活を送る間ずっと恋人がおり、今も幸せな結婚生活を送っているが、アンゲリクはシングルだとされている。

シュフティは現在暮らしているのはラスベガス。アンゲリクはポーランドのポーゼンに住んでいる。
……と、共通する部分もそうでない部分もあるシュテフィとアンゲリクだが、ともに偉大な女性たちであることは間違いない。今後のアンゲリクの活躍に注目したい。