スイスでは炭酸飲料さえもミルク生まれだ。60年以上の歴史を誇るスイスの代表的ソフトドリンクの秘密に迫る!
夏、喉の渇きを潤したい時、日本人なら麦茶を欲するが、スイス人は間違いなくリヴェラ(Rivella)を求める。
1952年に誕生したリヴェラは、大人から子供までスイス人みんなに愛され続けている。その味はというと、さっぱりと甘すぎないジンジャーエールに近い炭酸飲料だ。
驚きなのは、これが乳製品だということ。なんとリヴェラの35%はモルケ(Molke)と呼ばれるチーズを作る過程でできるヨーグルトの上澄み液の様なものでできているのだ。
しかしその味は、乳製品と言われてもピンとこないほど、ミルク臭がなく爽やかな炭酸飲料に仕上がっていて、山歩きやスキーの途中で、山小屋で喉を潤すのに最適だ。
リヴェラの誕生は、スイスならでは。チーズを作る際にできる、栄養たっぷりの副産物モルケを有効利用しようという発想からだった。豆腐を作る際に出る食物繊維を豊富に含む搾かすからおからができたのと近い。
リヴェラにはパッケージの色でロート(Rot)=赤、とブラウ(Blau)=青、グリューン(Grün)=緑、がある。
ロート(赤)が1952年から販売されているスタンダードで、青は低カロリー商品。緑は茶カテキン入りの緑茶フレーバーだ。
1958年に誕生した青は、その後の低カロリー飲料ブームを作った先駆け的存在だ。1999年に登場した緑も、健康志向からの日本ブーム緑茶ブームを積極的に取り入れた商品である。健康に配慮した飲料として60年以上前から飲まれているのだ。
そのリヴェラのデザインが、今年から新しくなるという。
同時に、「リヴェラ緑(Rivella Grün)」は「リヴェラ緑茶(Rivella Grüntee) 」という名前になり、2014年からCliqという名で販売されていた2種類のリヴェラにも「リヴェラ桃(Rivella Pfirsich)とリヴェラ ルバーブ(Rivella Rhabarber)」という名がつき、5種類のリヴェラとなって再出発だ。
日本では飲むことのできないリヴェラ。スイスに行った際には、古くて新しい健康的な炭酸飲料リヴェラをぜひお試しあれ!