日本語に直訳すると「黒い森のサクランボ酒ケーキ」。シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ(Schwarzwälder Kirschtorte)は、ドイツスイーツの代表格だ。

1930年代からドイツ全土に広がり、その後世界中の人々に愛されるようになったシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ。キルシュヴァッサー(Kirschwasser、サクランボから作った蒸留酒)をしみ込ませたカカオスポンジ生地、瓶詰めのサクランボ、生クリームから成り、そして削りチョコレートやサクランボで飾りづけたクラシックなケーキだ。

名前の由来は、
・チョコの飾りがシュヴァルツヴァルトを思い起こさせるから
・シュヴァルツヴァルト地方で生産されているキルシュヴァッサーを使用するから
・スイスで生まれたものだから(スイスはドイツ語でシュヴァイツ、Schweiz)
と諸説あるが、正確なところはわかっていない。

出典: flickr/Stefan Klopp CC BY-NC-ND 2.0

考案したのは、ボン南部に位置するバード・ゴーデスベルク出身の菓子職人、ヨセフ・ケラー(Josef Keller)だと言われている。1927年に彼がシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテの名のケーキを焼いた記録があり、彼が働いていたカフェには、そのレシピが残されている。

出典: © cafe-schaefer-triberg.de

シュヴァルツヴァルト地方のトートナウでは、2年に1度、キルシュトルテフェスティバルが開かれている。

出典: © Facebook/Hochschwarzwald

プロフェッショナル部門では、今年はハインツ・ベルナウアー(Heinz Bernauer)氏が優勝。

出典: © Facebook/Hochschwarzwald

ドイツでは多くのカフェで食べられる王道ケーキだが、「家で作ってみたい!」なんて方はこちらをどうぞ!