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『全体主義の起源』や『人間の条件』などで知られる20世紀を代表する政治哲学者ハンナ・アーレント。混迷を極める現代世界の状況下で、彼女の思索への注目度はますます高まってきています。
アーレントは、その主著を英語とドイツ語の二つの言語で公刊しました。これまで英語版から訳されたものが、『人間の条件』というタイトルで刊行されていま した。2015年6月に出版されたハンナ・アーレント『活動的生』(みすず書房)は、森一郎氏(東北大学)によって今回ドイツ語版から初めて日本語に訳さ れたものです。今回の全4回の図書紹介の催しでは、前半の二回はこの本の翻訳者の森一郎氏をお迎えし、『活動的生』への導入的な解説をしていただきます。 後半の二回は、森一郎氏と現在アーレント研究の第一線で活躍する研究者、矢野久美子氏(フェリス女学院大学)をお迎えし、お二人の対談を通じて『活動的 生』の思索の全体像を捉えることを試みます。
アーレントの主著『活動的生』は、その師、マルティン・ハイデッガーの『存在と時間』における未完に終わった存在論と哲学史の解体という構想を批判的に継 続する試みです。のみならずアーレントの著作全体が、ハイデッガー哲学との対決という側面を持っています。この点をおさえることで、『活動的生』の中心思 想が接近可能なものになってきます。こうしてこの全4回の『活動的生』読解の試みは、ハイデッガーとアーレントの対決を現代哲学の主戦場の一つとして明ら かにします。
ハンナ・アーレントに関心を寄せる方々のみならず、哲学しつつ生きる道を求める方々には、絶対見逃せないシリーズ企画。奮ってご参加ください。
第3回:2016年1月15日(金)「ともに事をなすこと」:読解と対談 18.30 – 20:30
『活動的生』第二章の「公共性」論と、この本の中心をなす第五章「行為」に即して、「ポリス的なもの」と「プラクシス」について考えます。これは、ハイ デッガーが『存在と時間』で未完に残した課題の継続として捉えられるでしょう。森一郎氏と矢野久美子氏の対談という形で議論と理解を深めていきます。
主催者名
東京ドイツ文化センター
日時
2016年01月15日 18:30 - 23:55
場所
東京ドイツ文化センター図書館(2階)107-0052 東京都港区赤坂7-5-56