日本とオーストリアの狭間で生まれ育ったサブリナ・ホーラクは、都市社会が創り出した人工楽園「ユートピア」とそこに存在する人々との関係性を題材に、シンメトリックで曼荼羅のような半立体的絵画を制作しています。人物の腕や脚などが解体されたパーツを組み合わせて新たにイメージした形状を板から糸のこぎりで丹念に切り抜き、発光するような色彩で人々を描き出した作品は、まるで浮遊する臓器を連想させます。ホーラク独自のシームレスな視覚言語により、我々が最も近い所に持っている内臓と、人間が遥か昔から描いてきたユートピアとデストピアが表裏一体となって結びつき、洋の東西を問わずして現代社会に生きる人々の想いや人間の生の感覚を与えて来ます。2014年11月以来、1年ぶり2度目のサブリナ・ホーラクによる本展「One perfect moment」では立体的構造と陰影が色濃く帯びてきた新作シリーズを発表します。
サブリナ・ホーラク
1983年オーストリア生まれ。現在、東京在住。
2007年ウィーン美術アカデミー絵画専攻卒業。
2014-現在 東京藝術大学美術研究科油絵専攻 博士課程。
主な個展に、2014年「Halcyon」(matchbaco)、2011年「Urban Crowds」(Suppan Contemporary / ウィーン)など、また数多くのグループ展、KUNSTart アートフェア(ミラノ)に参加。
主催者名
matchbaco
日時
2016年03月04日 14:00 - 31日 22:00
場所
matchbaco東京都新宿区新宿3-1-32 新宿ビル2号館5階