ドイツの名物といえば、ビールやパン、ソーセージで知られるが、実はデザートも負けず劣らず美味。ドイツ料理好きならぜひとも食してほしい、5種の甘い誘惑をご紹介!
1.アプフェルシュトゥルーデル(Apfelstrudel)
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アプフェルシュトゥルーデルは、リンゴやレーズンなどのジューシーなフィリングが、薄くのばされた生地にくるりと巻かれたデザート。ドイツ全土、そしてオーストリアでも国民的デザートとして広く愛されている。

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トッピングはバニラソースや粉砂糖が王道だが、温かいアプフェルシュトゥルーデルにバニラアイスが添えられることも。熱でとろけ出したアイスとともにほおばれば、至福のときが訪れる。

2. ローテ・グリュッツェ(Rote Grütze)
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ローテグリュッツェが食されているのは主に北ドイツ。ケーキに添えられたり、主食がわりにも食べられる、ベリー類を煮詰めたソースのようなデザートだ。

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赤・黒スグリとラズベリーで仕上げるのが伝統的なレシピだが、今日ではイチゴやチェリーなども贅沢に使われる。甘酸っぱい香りは、バニラのソースやアイスなどとの相性抜群だ。

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バイエリッシェ・クレームは、ミルク、卵黄、砂糖、ホイップクリームを使った濃厚なクリームをゼラチンで固め、バニラで香りづけしたデザート。その歴史は古く、1385年のインゴルシュタットの公爵家が発祥だとも言われている。

イタリアのパンナコッタに似ているが、パンナコッタにはホイップクリームのかわりに煮立てた生クリームが使用されている。

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バイエリッシェ・クレームはシンプルにそのまま食べられることもあれば、ケーキなどに仕立てられることも。イチゴやラズベリーのソースとともにいただけば、見た目も麗しい逸品に。

4. カイザーシュマーレン(Kaiserschmarrn)
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オーストリア生まれのカイザーシュマーレンだが、広く南ドイツでも劣らぬ人気を誇る。その名はなんともユニークで、“皇帝の戯れ”とでも訳すことができる。“皇帝”はフランツ・ヨーゼフ1世のこととも言われ、また“戯れ”らしく、生地が大胆に崩されているのが特徴だ。

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生地は小麦粉、ミルク、卵と、少々の砂糖からできている。ふんわりと仕上がるよう、生地を少し寝かし、しっかりと泡立てた卵白を混ぜ合わせるのがポイント。レーズンを入れるレシピもまた美味しい。

5. ラムクーゲル(Rumkugel)/グラナートシュプリッター(Granatsplitter)
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ラムクーゲルと呼ばれるスイーツには、小さなトリュフチョコレート様のものもあるが、ここで紹介するのはそれよりも大きなビスケット生地から作られた品のこと。

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こちらのラムクーゲルは、主に北および西ドイツのパン店で購入することができる。ビスケット生地はさくっと焼き上げられ、脂肪分や砂糖も控えめで、ラムが香る大人の味わいだ。

南ドイツではラムクーゲルのかわりに、グラナートシュプリッターと呼ばれるスイーツがある。もともとはあまったケーキの台に、バタークリーム、カカオ、ラムを混ぜて作られた、いわば残り物料理だった。

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現在ではもちろん、グラナートシュプリッターのためにフレッシュなビスケットが焼かれている。

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