パーティー嫌いな人には苦痛かも…?

人見知りで人が大勢いる場所が苦手な筆者にとってオーストリアでの生活で憂鬱になる事の1つが誕生日。本来なら自分の誕生日はいくつになっても何となくワクワクするものだと思いますが、ここオーストリアでの誕生日は誕生日を迎えた人がホストとなってパーティーを開いて祝うんです。

パーティーを開くのも大変ですが、友人が多ければ多いほど招待される機会も増えるので、ある月には週毎に1回パーティーがあるなんて事も…。
20、30、40…など節目の年や22、33、44といった数字が揃う年の誕生日は特に盛大に祝いますが、それ以外でも毎年誕生日は賑やかに過ごすオーストリアの誕生日。

出典: flickr/Faye Harris CC BY-ND 2.0

そこで今回は我が家で行った誕生日パーティーと、よく選ばれる誕生日プレゼント、さらには祝う際の注意点について書きたいと思います。

今月誕生日を迎えた筆者と夫(実は2人とも生年月日が同じ・笑)。「去年はパーティーしなかったから今年はやろう!」という夫の要望に、パーティー嫌いで静かに過ごしたい派の筆者もしぶしぶ重い腰を上げて今年は誕生日パーティーを開くことに・・・。

ちょうど今の時期はバカンスをとる人が多く、不在で出席できない人たちがいたので、パーティーに参加できた人は予定より少ない15人。家の中だと少し窮屈かも…ということで、今年は庭でバーベキューパーティーをしました。6月となるとあちこちでバーベキューをする家が多いので、スーパーには材料や道具などが一通り揃っていて準備には困りません。

下味のついた肉や串焼きの具材、焼きチーズなどが豊富に売られています。

出典: Obi

ゲストは一体どのくらい食べるだろうか…と思いつつ肉、野菜、ソーセージなどをどんどん買い物カゴに入れていきます…。

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帰宅し、早速、夫は庭で鉄板の、筆者は串焼きの準備をスタート。準備もままならないまま、ゲスト第一群が到着。ゲスト対応を同時にしながら準備も続行。この時点ですでに2人はヘトヘト…。山盛り2皿用意していた串焼きも1時間も経たずに完食!

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バーベキューと一緒に義父が作ってくれたKäse Pressknödel(チーズとゼンメルで作った平らな団子)とザワークラウト。こちらは私たちのバーベキュー以上に人気でした!

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パーティーは週末や祝日など休みの日に行うことが多いのですが、誕生日が平日で会社勤めの人は職場に誕生日ケーキやお菓子などを持参して、それらを同僚に振る舞うという習慣もあるんです。

今年主人が職場へ持っていったお菓子がこちら。去年は前日の夜になって「寿司を作ってくれない?」などと言いだした夫。夜中近くにお米を炊いて翌日持たせる寿司をせっせと作りました。今年はお菓子でよかった…。

出典: Obi

こんな風にオーストリアでは一大イベントの誕生日。ホスト側になるのが大変なので、筆者同様にパーティーが苦手な友人の中には「誕生日は誰にも教えない!」と自己防衛策をとる人もいます。

では、どのような誕生日プレゼントが贈られるのでしょうか – よく使われるプレゼントが次のお品です。

まずはビール、ワインといったお酒関係。値段がわかってしまうこともあるのでプライスには要注意です!

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次によくあるのが、お店や飲食店で使える金券。デパートの商品券を贈る日本の文化に似ていますね。それこそ金額があからさまにわかってしまうので、気持ち的にはビミョーですが、実用性があって私の中では「毎年貰って嬉しいプレゼントランキング」の上位に入っています。

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さて、最後にオーストリアで誕生日を祝う際の注意点を1つだけ…。それはその人が誕生日を迎えるその日まで絶対にお祝いの言葉を言わないこと。早めのお祝いの言葉は縁起が悪いのだとか…。

そのため、誕生日パーティーが誕生日の前日にあった場合、誕生日を迎える人に会った瞬間に「おめでとう!」とは言ってはいけません!プレゼントを渡すのもまだ。夜中の0時になって日付が変わり、晴れてその人の誕生日が来たら、お祝いの言葉をかけてプレゼントを渡してあげます。あまりこういったケースはないのかもしれませんが、実際に筆者が招待された誕生日会が誕生日の前日にあり、事前に夫から注意を受けました。

いかがでしたか?日本だと誕生日を盛大に祝うのはキリの良い年齢のことが多いですし、ましてや周りに祝ってもらうもので、本人自身が周りに誕生日を祝ってくださいとホスト役をすることはありませんよね。

ちなみに今年の筆者と夫の誕生日パーティーは午後6時から始まり終わったのは夜中の3時。あちこちに散らばったに大量のビール瓶を片付けながら来年は誕生日を静かに過ごしたいなぁ、と思った筆者でした…。

執筆者:Obi
オーストリア西部のチロル地方在住。「地球の歩き方」オーストリア&チロル特派員を担当。2014年から住んでいるものの、まだまだこの国には知らないことだらけ。そんなオーストリアやチロルの魅力を発信していきます。

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