スイスの山奥には、今でもロープウェイでしか行けない農家がある。のどかでピュアな山の暮らしに触れてみるのはいかがだろうか。

1920年から1940年の間に建設されたスイスドイツ語名でいうところの「Buirä-Bähnli」、標準ドイツ語に訳せば「Bauern-Bähnchen」(農民ミニロープウェイ) は、今もスイスの山奥に住む農民たちにとって山の高所と山麓の街を結ぶ重要な交通手段だ。

このミニロープウェイに乗り込むのは住民ばかりではない。生活に必要な物資も飼育している家畜も、その小さなゴンドラによって輸送される。

今も道路が開通していないため、この乗り物は現地住民たちにとって大切な足だ。

昔は木の箱がロープにつるされていただけの簡素な作り。現在は大抵4人が腰掛けられる小さなキャビンの付いた、営業許可のある安全な乗り物だ。

運賃は、片道6フラン、往復8フラン。

何より物資を運ぶのにとても重宝している。

時には貨物専用ワゴンも行く。

場所によってはかなりの速度で上り下り。

乗り込んで、座席に座り、準備が整ったら出発依頼の電話をかける。

このミニロープウェイは、山中のとある農場に直接到着する。

今でも育牛で生計を立てている山の農家たち

出荷の時期がきたら、牛たちは頑丈な袋の中に収まり、ゴンドラの下に吊る下げられて山麓へと降りていく。

強風の日にはロープウェイが運休するため、利用する子供たちも学校を休むことに。

山の農家の中には観光客を受け入れているところがある。ミニロープウェイに乗って山小屋を訪れ、そのままそこに宿泊できるのだ!

エンゲルスベルグの谷(Engelsberger Tal)では高度5500mまで登り、全行程44kmに及ぶ雄大な登山ツアーが用意されている。ツアーには、もちろんミニロープウェイ乗車と山の農家での宿泊が含まれている。

オリジナリティー溢れる旅へ出掛けたくなったら、スイス山中への旅も考えてみてはいかがだろうか。

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(写真は全てエンゲルベルグ-ティトリス観光協会より)