ドイツ、スイス、オーストリアでは、クリスマスにどんなものを食べているのか日本ではあまり知られていない。現地で人気の料理を作り方の動画付きで見てみよう
◆ ドイツの場合
家族が集まって食卓を囲むのは、「聖なる夜(Heiligabend)」と呼ばれる12月24日の夜、つまりクリスマス・イブだ。昔はイブの夜遅くに教会に行ったのだが、そうする人は今は少ない。
ドイツで最も人気のクリスマス料理は、「ジャガイモサラダ添えソーセージ(Würstchen und Kartoffelsalat)」だ。アンケートでは36%の支持を集めた。
東ドイツでよく食べられていたような、昔ながらのドイツの「ジャガイモサラダ(Kartoffelsalat)」の作り方はこちら。
27%を獲得してドイツで2番目に人気だったのは、ガチョウやカモなどの鳥料理だ。

その他には、ジャガイモや赤カブ、塩漬けニシンとピクルスなど、全てを小さなサイコロ状に切って混ぜたものも人気がある。

昔は、クリスマス・イブにはミサに行く前に魚を食べた。蒸した魚か塩漬けニシンに付け合わせのジャガイモが食卓に並んだ。ミサが終わると、こんがり焼き色のついたソーセージとザワークラウトを食すのだった。

◆ オーストリアの場合
オーストリアでは、クリスマスに何を食べるか、地域によって随分と違いがある。都市部では鯉やガチョウが、田舎ではソーセージが食べられている。とはいえ、オーストリア人の大半が、焼いた鯉料理「クリスマスの鯉(Weihnachtskarpfen)」で聖なる夜を祝う。

オーストリア風「クリスマスの鯉」の作り方。
西の方で人気なのはソーセージだ。チロル地方では、オーストリアの小さなソーセージ、ブルステル(Würstel)入りの、伝統的なスープパスタ料理が食卓に上る。
◆ スイスの場合
スイスには伝統的なクリスマス料理がない。残念だが本当の話。しかし中世の時代から、肉がスイスのクリスマスの食卓を飾っていたようだ。 最近は、ドイツ語圏の地域では、ほとんどの家庭が「フォンデュ・シノワーズ(Fondue chinoise)」で祝う。フォンデュ・シノワーズとは「中国のフォンデュ」という意味で、鍋の中で熱したブイヨンスープに肉をくぐらせて、様々な種類のソースで頂く、しゃぶしゃぶのような料理だ。

しかし寒い冬には、伝統的スイス料理チーズ・フォンデュもよく食べられている。 本場のチーズ・フォンデュの作り方がこちら。
こちらがレシピ動画。