知る人ぞ知るミュンヘン英国庭園の一角にあるサーファーの聖地・アイスバッハ。この激流の波にドイツ人サーファーがサーフボードパンで挑む。

アルプスの雪解け水が流れ込む水量豊かなイザール川の支流-アイスバッハ。その名の通り、真夏でも氷(Eis)のように冷たい川(Bach)だ。川底と川の両端に設置されたコンクリートによって急な流れと高波がうまれ、1970年代からサーファーたちの挑戦の場となっている。

遊泳禁止川にも指定されているアイスバッハは、幅が約10メートル、流速毎秒約3.5メートル。サーフボードから足を滑らせると一気に波にのまれる危険な川だ。これまでも多くの重症者が出ている。そんな危険性が高いアイスバッハの波になんとサーフボードパンで挑もうというのだ。

このプロジェクトの依頼主はなんとドイツベーカリー中央連盟。この突拍子もないアイディアでドイツパンとパン職人の素晴らしさをプロモーションしようというのだ。実は、ドイツでは労働時間も長く夜中に働かなくてはならないパン職人を目指す若者が激減している。

パン焼き人になる
出典: Back Dir Deine Zukunft

サーフボードパンは型作りから本格的に作られ、ドイツパンならではの外側カリカリ、中はもっちりの丈夫なサーフボードが完成した。そして、「サーフボードと同じように作ってくれるんだったらアイスバッハの波に挑むよ。」と約束してくれたドイツ人サーファーはサーフボードパンとともに激流に降り立った。

とにかくサーファーが無事でよかった。水にぬれてちょうど手でちぎれるぐらいになったサーフボードパンをほおばる見学者たち。日本人観光客もいました!

Surfbread mit Japanern
出典: Back Dir Deine Zukunft

日本にも美味しい本格ドイツパンを作っているパン職人さんがいます。特別依頼で何か作ってもらってはいかが?