もういくつ寝るとクリスマス？その日を指折り数えて待つのに欠かせない伝統の品が、ただ今どんどん進化中
キリストの降誕を待ち望む期間のことをアドベント（Advent）という。アドベントカレンダーとは、クリスマスまでの日々を数えるように、毎日ひとつずつ窓を開けていくカレンダーのことだ。窓の中には素敵なプレゼントが隠されていて、子供たちのクリスマスの楽しみのひとつとなっている。
19世紀のドイツ、スイス、オーストリアには既にアドベントカレンダーが存在した。窓は12月1日から24日までの24日間分で、24日がクリスマス・イヴ、25日がクリスマスだ。
以前は親が子供たちの為にアドベントカレンダーを手作りした。1から24までの数字が書いてある24個の小さなプレゼントを用意し、子供たちは、毎朝起きると包みをひとつ開けるのだ。
布やフェルトで作った小さな袋も人気。触ってみて中身が何かを想像することができて、子供たちがよりワクワクできるから。
一昔前、アドベントカレンダーの中身の定番といえば、チョコレートだったが、クリスマス前はそもそも、ケーキやクッキーなど甘いもので溢れる。そこで、スーパーポールやカラフルな消しゴム、ミニカーなどのちょっとしたおもちゃに取って代わっていった。
最近は大人用のアドベントカレンダーが登場し、本格的なブームとなっている。中身はどんどん特別に、どんどん高価になっている。ここにそのいくつかをご紹介。
◆ 工具セットのアドベントカレンダー / 44ユーロ（約5720 円）
24日間開封した後に手位入る中身はこちら。
実はこの工具セットはホームセンターでもっと安く買えてしまう。しかしその場合、24日間毎日包みを開けていく楽しみはついていない。
アドベントカレンダーの醍醐味。開封！
◆ スターウォーズのレゴフィギュアアドベントカレンダー / 29ユーロ（約3770円）
スターウォーズファンにはたまらない。
開封後の中身、勢揃い。
毎日開けて組み立てる。クリスマスって楽しい。
◆ スクラッチ式ザクセン社のロトのアドベントカレンダー / 7.50ユーロ（約1000円）
2ユーロ（約260円）から75,000ユーロ（約1000万円）が必ず当たる。ザクセン州のロト会社が出している。
毎日ひとつスクラッチして、プレゼントマークが2つ揃えば2ユーロ当たり。サンタが11揃えば75,000ユーロだ。
75,000ユーロを夢見て毎日スクラッチ。
◆ ガーデニング用品アドベントカレンダー / 18ユーロ（約2340円）
11の窓にパセリやバジルなどの種がある。その他には園芸ロープや蚊除けのティーライトキャンドルなどが入っている。ガーデニング初心者向け。
◆ FMラジオを自分で組み立てるアドベントカレンダー / 10ユーロ（約1300円）
電気屋さんに行けば、この価格で出来上がったFMラジオが買える。しかしこのカレンダーは、自分で組み立てる喜びという特典付き。ちょっとばかり、機械に強くないといけない。
毎日部品が手に入る。完成させるのが楽しみ。
◆ ピクシーブックのアドベントカレンダー / 20ユーロ（約2600円）
ピクシーブックとは、6歳までの子供が対象の10cm四方の小さな絵本シリーズで、童話やキャラクターものなど、読み聞かせやすい内容が揃っている。
ピクシーブックとはこんな本（注: カレンダーの中身ではありません）。
カレンダーに入っている、22のピクシー・ミニブックと2つのピクシー・マキシブックを、それぞれ単品で買うより6ユーロ（約780円）安く手に入る。
◆ 板チョコより高級！プラリネのアドベントカレンダー / 16.90ユーロ（約2200円）
チョコレートの内容量は265グラム。このメーカー「リンツ」の同等のプラリネの通常価格と比べてみた。アドベントカレンダーの小窓の中のプラリネは100グラム当たり6.37ユーロ（約828円）。通常の箱入りは100グラム当たり3.50ユーロ（約455円）程度なので割高だ。クリスマスを待つウキウキの象徴「窓」は高価なのである。
◆ バス＆ボディのアドベントカレンダー / 20ユーロ（約2860円）
爪磨き、石鹸、入浴剤にシャンプー、ボディソープやクリームなどが入っている。残念ながら高級ブランド品ではない。
こちらはマニキュアバージョン。24の違ったマニキュアが毎日手に入る
このように多くの変わり種カレンダーが出来てくると、最後にはまた24の窓に24のミルクチョコレートといった定番に戻るもの。ディスカウントスーパーでは既にそんなアドベントカレンダーが4ユーロ（約520円）で売っている。
さてさて、どのカレンダーと共にクリスマスを待ちたいですか？
